○福島県・TTさん(70代女性)
70代の私は、数年前から自分の白髪がとても気に入り、楽しんでいます。
ある日、電車に乗ると、5、6人のやんちゃそうな青年が、席に座って大声で話していました。周りの人たちは、関わらないように目を背けています。
私は、どこへ座ろうかと、キョロキョロ探しました。すると、若人の1人がすっと立ち上がり、「どうぞ」と声を掛けてくれたのです。一瞬、「私はまだ大丈夫よ」と思いました。でも、恥ずかしそうにしている青年のきれいな目を見たら、「声を掛けるのに、さぞ勇気が要ったろう」と感じられたのです。とてもうれしくなり、「ありがとう」と言って座りました。
青年たちは、先ほどより小さな声で楽しそうに談笑し、周りの人たちも、ほっとしたようでした。私は、「譲ってくれた子は、おばあちゃん子かな? きっと家でも優しいんだろうな…」と、いろいろ想像してしまいました。
若者たちが電車を降りようとしたので、感謝を込めて頭を下げました。すると、1人が気付き、仲間にも教えて、ホームからみんなでお辞儀をしてくれたのです。
その姿に思わずにこり。神の教えのとおり、人を色眼鏡で見てはいけないと実感しました。すてきな出会いを下さった神に心から感謝するとともに、「みんなお仕合せにね」と心から願ったひとときでした。