内田洋子職員

人を愛する心に

私が5歳の時に家を出て、音信不通だった父が入院したと、熊本で暮らしていた私と母に連絡がありました。父は自宅のある京都にいて、がんの手術をするというので、40年ぶりに会いにいくことになりました。「どんな心で父に接するかが大切」と考え、「子供として父に会おう」と思いました。

人を愛する優しい心 温かい心 豊かな心が 我が身を救う
    持つ持たれつの心で暮らせよ

人を愛する優しい心
 温かい心 豊かな心が 我が身を救う
    持つ持たれつの心で暮らせよ

『真実の光・神示 昭和63年版』129ページ

神の教えを学んでいた私は、恨みも、責める気持ちもなく、穏やかに話ができました。父が「今まで済まなかった」と謝ってくれ、私からも、「これからの人生を大切に生きて」と伝えられたのです。

父も信者籍を置くことができ、母と見舞いに行ったり、電話で「ご飯、何食べた?」とたわいもない会話をしたりできました。母にも、「苦労を掛けた」と頭を下げてくれ、小さい頃に戻れたようで、心が解けていきました。親子の絆を取り戻し、半年といわれた命が5年に延びて、安らかな最期を迎えられました。

母も、教えを学んでいたからこそ、過去を流せたのだと思います。父を送ってから4年後、穏やかに心の世界に旅立ちました。今は、私がいる熊本偉光会館の神玉園にそろって納骨でき、両親の魂が安心していると感じます。

人生にはさまざまなことがありますが、神の教え「真理」で物事を判断し、今日まで乗り越えてくることができました。これからの人生は、支えてくれた多くの人に恩を返していきたいです。

今、大きな環境変化が起きていますが、信者さんからは、「感情的にならないで済んでいる」「普段と変わらない生活ができる」との声が寄せられます。教えを学んでいると、心がのみ込まれないことがよく分かります。みんなで力を合わせて、この困難を乗り越えていきたいと思います。