高橋 誠職員

父の姿を生きる手本に

私は今、大分にいますが、先日、東京に住む父の18年に及んだ人権擁護委員の任期が終わったと聞きました。

文具店を営んでいた父は、閉店間際のお客でも、せかすことなく見守っていました。正月に周りの店が休んでも、年賀状やお年玉袋を必要とする人がいるだろうと、店を開けていた父。商店街の役員を務め、多くの人との関わりを大切にして、人のために惜しまず動いていた姿は、私にとって、生きる手本でした。

時が流れて文具店を畳んだ頃、市の推薦で、ボランティアで務める人権擁護委員になりました。その後、難病で歩くことも困難になった時期があり、医師から「一生車椅子での生活かもしれない」と告げられても、「縁があった人のために」と、委員を続けていました。

そして、「子供たちの結婚式には、自分の足で歩いて参列したい」とリハビリに努め、医療・介護の方々や家族の支えで、車椅子からつえを突いて立ち、ついにつえなしで歩けるようになりました。自分の足で再び歩けた日の感謝を、父も、母も忘れられないと言います。

多くの人に支えられながら、人のために歩んできた父の姿を思ったとき、この神示が思い浮かびました。

命ある今を 社会に奉仕して「生きる」心の姿を 仕事という
多くの人との出会いを生かし 世に奉仕する心を持って「生きる」
 社会で活躍する人の姿である

命ある今を
  社会に奉仕して「生きる」心の姿を
    仕事という
多くの人との出会いを生かし
  世に奉仕する心を持って「生きる」
 社会で活躍する人の姿である

『真実の光・神示 平成28年版』15ページ(中略あり)

混沌とした世の中では、与えられた環境で周りと支え合い、一人一人が精いっぱい頑張っていくことが大切ではないでしょうか。なかなか帰省できませんが、今は、この地で父に負けないようにと、職員として励む毎日です。