救われた感謝を胸におもてなし

小幡道子(会食処接客担当)

愛光会館会食処で、私は接客、夫は料理を担当しています。もともと私たち夫婦は、和食料理店を営む傍ら、教会行事などでお手伝いをさせていただいていました。やがて夫が職員となり、私も奉職。周囲には、「うまくいっているお店を畳んでまで…」と驚く人もいましたが、私も、夫も、ご恩返しの機会を頂けたと、感謝しかありませんでした。それほど、心をお守りいただいてきたからです。
私たち夫婦は子供が授からず、それが在籍のきっかけでもありました。そんな私に直使は、「神は『子は得られぬ運命』と言われるけれど、あなたの気持ちは痛いほど分かる」と、温かく寄り添ってくださいました。「私の心の中を全て分かってくださっている…」と、涙があふれて止まりませんでした。そうした中で分かった妊娠…。でも、我が子をこの手に抱くことはかないませんでした。寂しさも、つらさも、悲しさも夫婦で祈願して、祈願して…。すーっと思いが流れた感覚がありました。「夫婦二人で生きていこう」と気持ちが定まり、「神は心を守ってくださる」と、身をもって味わったのです。
その他にもさまざまな場面で救いを味わい、「命を懸けて神に尽くしたい」と、大げさではなく、本心からその思いで業務に当たらせていただいてきました。料理人が真心込めて作った料理を、同じように真心込めて提供し、おいしさをお伝えするのが私の任。「ここで神の愛に包まれ、元気になってお帰りいただきたい」「お越しくださる方と神との橋渡し役になれるように、精いっぱいおもてなしさせてください」と、よくよく祈願してお迎えしています。
精いっぱい準備し、しつらえなども含め、四季に合わせたおもてなしをしますが、重要なのは形ではなく「心」。相手を思う温かい心が、人の心を柔らかくし、どんどん変えていくのを目の当たりにします。日頃、あまり会話がないご家族が、「不思議とたくさん話ができて…」と喜ばれたり、無表情だった方が、「いい教会ですね」とにこにこ帰られたり…。本当にここは、心が安らぐ神の館と実感するのです。
神の存在なくして、今の私たちはありません。夫とも、職員として邁進できる喜びを日々語り合っています。私たちのおもてなしを通して、一人残らずの方に神の愛を感じていただけるように…。「ああ、来てよかった」と思っていただけるように、命ある限り尽くしてまいります。