原 和恵職員(はら・かずえ)

家族全員が愛で支えた安らかな最期

「来年はゆっくりのんびり花見がしたいです。また夫婦で会いに行きますね」という明るい便りが届いた数日後、その男性は安らかな終焉を迎えました。「生きる気力」を持ち続け、家族にその背中を見せ続けた、立派な最期でした。

男性は生前、「夫の役目は稼いで家族を守ることだと思ってきたけれど、神の教えを学ぶうちに、そうではないと気付いた」と、毎月学びに誘う妻に感謝していたそうです。子供に悩み事を打ち明けられれば、病室からエールを送り、「パパかっこいい!」と言われていたとのこと。それを素直に喜び、病でも自分が家族にとって必要な存在だと確信していました。

妻は、夫の病が進行しても、「どんな姿になっても愛してる」「あなたがいとおしくてたまらない」と呼び掛け、神の教えを心の支えに、夫婦の絆を深めていったのです。

別れの時が近づいて、意識がもうろうとしてきても、家族は「パパといると楽しい」と言っていました。妻の両親も支えてくれ、幾重にも重なる愛の心が、最期まで夫の「生きる気力」を引き出し続けていったのです。

教会葬儀、玉納奉寿では、大きく成長した子供たちが、それぞれの感謝を父親に。頼もしいその姿は、何より故人が望んでいたものでした。

仕合せは 心安らぐ家築けるなれば
    家族それぞれ あるべき心が見えてきて 言葉 態度で味わえる
 生きる楽しさ ここにあり
「時」流れ いかに環境変われども
    いついつまでも「愛と信頼 期待」の心で 「縁」深まりゆく
 不安も 迷いも 悔いもなし
 神の手の中「心」守られ 我が家の姿 「心の道」につながってゆく

仕合せは 心安らぐ家築けるなれば
    家族それぞれ あるべき心が見えてきて
      言葉 態度で味わえる
 生きる楽しさ ここにあり
「時」流れ いかに環境変われども
    いついつまでも
      「愛と信頼 期待」の心で
        「縁」深まりゆく
 不安も 迷いも 悔いもなし
 神の手の中「心」守られ 我が家の姿
    「心の道」につながってゆく

『真実の光・神示 平成18年版』67ページ

多くの人に慕われ、惜しまれて、まさに心の道がつながっていく生き方に、遺族の心に迷いはないはずです。家族が共に教えを学び、悔いのない終日を迎えられるように、これからも、信者の皆さまに関わっていきたいと思っています。