神の救いを実現するために(後編)

神から授かった力をもって、目の前の一人一人を救い上げても、人々の悩みは尽きず、家庭のこと、健康のこと、仕事のこと…と、次から次へと押し寄せます。それに対して、供丸斎先生も、供丸姫先生も、神とは御利益を求めるものではなく、本人の生き方を変えなくては真に救われてはいかないと、しきりに説かれました。

神の御心のままに救おうと

一人一人を守り、救い、導こうと、常に温かく見守られる神の愛。その神の御心のまま、供丸姫先生は、救いを求める各人に優しく手を差し伸べ、使者の務めに当たられました。
生きる道に迷っているなら、運命に見合った正しい道を…。絶望の淵にある人には、何を支えに生きればよいのか、生きる力となる希望を…。供丸姫先生が指し示してくださる道は、絶対的に確実な救いの道でした。だからこそ、そこに必要となるのは、道を守り、自分の分、器に沿った生き方です。

命の懸かった人ならば、身をていしてまで祈祷(きとう)し、必死に守ろうとされた供丸姫先生。そうしたご守護で我が子が元気を取り戻し、大きく救われた方から、供丸姫先生のお手元に御礼状が届きました。その時、供丸姫先生は語られました。「実体を考えると、この状態で守られていることが大奇跡です。でも、もっと救われるには、お母さんだけが熱心なのでなく、お父さんがもっと神に心を向けてくれないと…。それが足りないから、いまひとつ…。現状は、命があることすら大奇跡なのに、それでとどまっているのが、残念でなりません。何としても、夫婦二人で心を重ね、神にすがってほしい。かわいいお子さんのために、そして二人の仕合せのためにも…」と。

真実の救いを現実のものへと

神のご守護で良い方向へと進めば喜び、行きつ戻りつの現実に直面すると、右往左往するのが人の心。そうしたときに、供丸姫先生は道を守って生きる大切さを説かれました。「神にすがりながらも、やはり道を守って生きることが必要です。体調を良くしたければ、人の道、常識も守ること。食生活、体質に合わせた栄養バランス、生活習慣を正すことも大切です。道を守って生きてこそ、真に救われていくのです」。

友人に勧められながら、なかなか心が神に向かず、命の瀬戸際まで追い込まれて、ようやく助けを求める気持ちになった人が。その時の実に残念そうな供丸姫先生のご表情。「もっと早く真実の神を知っていたなら…と悔やまれます。運命実体を変えるには、真実の神にすがる以外にないのに…」と。誰に対しても、「もっと早く神を知ってほしい」「何もない時からすがってほしい」と、供丸姫先生は切に願われました。

また、本人だけでなく、家族はもとより、子々孫々に至るまで救われていくように熱望されました。「我が子、孫、子々孫々にまで巣食う元凶を、根絶やしにしなければなりません。長く続いた深い実体を悟らず、問題を抱えた現実だけに目を向けても、救われないのです。ご本人はもちろん、悪い実体がそのまま残らないように、子供や孫も、『今のこの姿は、やがての自分の姿』としっかり心に刻んで、正しくすがってほしいのです」。

供丸姫先生は、夫婦ともども、子も、孫もと、家族中ですがる必要性を、何度も説かれました。そして、道を守って生きる重要さ。神と重なる正しい心を持ってこそ、その家の悪いものを根こそぎ断ち切り、仕合せ・幸福が実現していくからです。
この供丸姫先生の願いは、まさに大山命の願い。そして、今も神魂は、私たちの仕合せを願い、神示を表し続けてくださっています。

 神  示
人類は 直使の存在を通して
          神の実在を知った
神示教会の歩みこそが
        救世の歴史であり
 「直使の愛」救世の御心に
   人類は「正道」を歩み
   「開運」かなう時代に生きている

『真実の光・神示 平成31年・令和元年版』161ページ(中略あり)