「我が身がかわいい」「自分中心」。誰もが当たり前に持っているこの感覚。よほど意識しない限り、相手目線にはなりません。“自分が”忙しいと「話し掛けないでほしい」。“自分が”正しいと思えば「黙っていてほしい」。ついつい“自分”しか見えなくなりがちです。その挙げ句、気付いた時には独りぼっち…ということも。これが、“自分”ファーストの危険性。そうならないための大切な意識や、できることについて考えてみませんか。
若くて元気、物事が順調に運んでいる。そんなときには、「自分の力でやっていける」と錯覚しがち。でも、体調を崩したり、壁にぶつかったりして、家族や周りの支えのありがたさが身に染みた…という経験は、誰にでもあるでしょう。人は、一人では生きていけません。人間は、支え合ってこそ生きられる生命体なのです。だから、「自分も大切に、相手も大切に」という心で関わっていきましょう。
例えば、「早くして!」「嫌い!」「要らない!」と、語気強く言い放つ。自分が急いでいると、前をゆっくり歩く人にイライラ。これは、究極の“自分”ファースト。すぐさま、「お互いファースト」に切り替えましょう。
コツは相手の心を感じることです。「今は必要ない」と思っても、勧めてくれた相手の心を感じられたなら、「ありがとう。でも今は大丈夫」と温かく返せるでしょう。前をゆっくり歩く人がいるときも、自分都合を押し付けずに、そーっと脇を通れるはず。「黙っていて!」と、自分の考えを押し通すのではなく、相手の思いも聞いてみる。
“自分”ファーストの人とは、誰もが距離を置きたいもの。でも、自分のことも大事にしてくれる、“お互い”ファーストの人なら、どうでしょう? 相手を大切にしたい思いが自然と湧き上がるはずです。「お互いファースト」にすることで、気が付くと、周りの人から支えてもらえ、“自分”ファーストで生きるより、はるかに満たされていくのです。
人間は 神の手の中 住み入って
「真理」に悟りを深めるほど
「生きる」今日(いま)に
感謝の思いを
強く持つ存在(もの)
心に「生きる」軸を得て
ますます心明るく
「夢」を持って 生きられる
使者供丸斎が体験し
信者に伝える真実が ここにある
(令和6年10月1日 信者心の道勉強会『友輪』343号10ページ)
人や物の心をどこまでも大切にされ、どんな人も受け入れ、相手の仕合せをいつも願われていた供丸斎先生。そのご姿勢には、「お互いファースト」で生きるヒントが満載です。愛ある生き方を、今こそ受け継いでいきましょう。