人間は、何かと自分中心。「ミミズなんて気持ち悪い」「辛いだけのワサビやショウガは、食べたくない」などなど。自分の好き嫌いで、必要か、不要かを考えがちです。「苦手な上司が異動するように…」。神様に、そんな願いをしたこともあるでしょうか。
でも、万人、万物に“役立つ力”を授けている神様にしてみたら…。全ての存在が、この世になくてはならないものです。
“欠点”も役立つ力に?
例えば、気持ち悪がられたミミズさん。鳥のような翼はなくても、そこにいるだけで土壌を豊かにする、素晴らしい力を持っています。ワサビやショウガは、料理にピリッとしたアクセントを効かせてくれる、欠かせない存在です。しかも、味だけでなく、臭み消しや殺菌作用でも重宝されています。
さらに、こんな話があります。ある工場に勤めるAさんは、手先が器用で、みんなに頼られています。一方、Bさんは、細かい作業が苦手なため、スピーディーにできません。そんなある日、上司から、「あなたのラインは、不良品が極めて少なく、とても安定している」と評価されたのです。不器用だからこそ、一つ一つ丁寧に、確実に仕上げた結果でした。今では、研修の担当として活躍しています。欠点と感じることでさえ、“役立つ力”になるのです。
「運命」は存在感にも表れる
「運命」は、「何か特別なことができる」力に限りません。人で言うなら、存在感にも表れます。例えば、いてくれるだけで、場がぱっと明るくなる人。優しそうな人柄がにじみ出ている人。無口でも、頼もしさを感じる人など…。風貌や雰囲気から伝わってくる“何か”があることを、誰もが感じているはずです。
直使供丸姫先生は、かつてこのようにお話しくださいました。
『人間は、仕合せへの限りない可能性を秘めて、神から命を頂きます。ひがむこともなければ、焦ることもないのです。一人一人が皆、仕合せが得られる運命を平等に与えられて、この世に生まれてきています。そのことを信じて、自信を持ってほしいのです』(『生命の歩み』158ページ)
誰もが“必要とされて”この世に
誕生の時に宿される“役立つ力”は、一つだけとは限りません。特定の環境でなければ生かせない、というものでもありません。生涯かけても使い切れないほどの可能性に満ちたものです。それを授かる私たちは、誰もが唯一無二の存在。一人残らずが、この時代、この場所、この家庭に、“必要とされて”生まれてきたのです。それを知らずに過ごしてしまうなんて、もったいない! 自分の“持ち味”を見つけて、どんどん発揮していきましょう。
神 示
人間(ひと)は皆
その存在を求められて 誕生している
「運命の力」
その存在の大きさに気付けた人間は
必ず出会いを生かす心が芽吹く
神の手の中
運命に守られ 「生きる」人間は
「運命」を磨くことで
社会(よ)に奉仕し
多くの人々(ひと)に
求められる存在となる
(令和5年1月14日<中略あり>)
自分が持っている“役立つ力”を存分に発揮し、周囲に必要とされる毎日は、生きがいが味わえ、喜び多いものとなります。それこそが、「運命」に導かれた、悔いのない人生です。では、その潜在能力を引き出すために、私たちはどうしたらいいのでしょう? どうぞ、次回をお楽しみに!