[実践ポイント]「給水スポット」のような存在感を

炎天下に外出し、ようやく手にした一杯の「水」。格別のおいしさは、誰もが味わったことがあるでしょう。ジュースやコーヒー、ビールなどとは違い、“混じり気”のない物だから、万人に受け入れられるのかもしれません。もしも、そうした「水」のような、スッと染み渡る心遣いができたなら…? その存在感は、さながら心の「給水スポット」! 今月は、心潤う関係を築くコツを考えてみましょう。

“給水”に欠かせないのが、周りの人に向ける「温かい関心」です。では、こんな場面ではどうでしょう。締め切りに追われ、大変そうな同僚。助けてあげたいけれど、自分も手が離せない…。こうしたときも、気持ちを伝えることはできます。「お互い頑張ろう」「もう少ししたら、手伝えるよ!」。思いのこもったひと言は、相手にとって何よりの“一杯”に。直接手を貸せなくても、気に掛けているという思いやりや、目が合った時の「にっこり」が、最高の“給水”になるのです。
とはいっても、「口先だけ」には要注意。水のように、混じり気のない「愛の心」で関わるからこそ、言葉も行動も相手に届くもの。優しさがあふれる人に、人は自然と心を開くでしょう。そうして縁が深まれば、ますます豊かな関係が広がります。

供丸姫先生は、日々の心遣いの大切さを、このように教えてくださいました。
小さな行いであっても、その一つ一つの愛の心遣いともいえる毎日の積み重ねが、どれほど自分の人生の終日に大きな波紋を投げ掛けていくか知れません。また、悪い実体を断ち切るために、どれほど大きな宝であるか知れません。この世を明るく穏やかに潤す基であるか知れないのです。(『生命の歩み』293ページ)

心遣いの一つ一つ、全てが自分の人生に刻まれ、残っていきます。愛心の積み重ねに、毎日は必ず輝きます。仕合せの土台となる「家庭」で、家族が互いの「給水スポット」になれたなら…。病気、事故・災難、人生で直面するどんな出来事も力強く乗り越えられるばかりか、遠ざかっていくでしょう。一度でうまくいかなくても、相手にかけた「思い」は消えません。楽しく実践していきましょう!

「教え」を学び
    「真理」に生きる努力はいかに
 今日(いま)の我が「心の姿」が
           見えていようか
 見える信者は
    「実体」を高める祈願ができる
 「運命」の力を社会(よ)に奉仕し
   良き出会いを生む 心掛けをする
 真実の愛を自ら育み
   相手の心を優しく包む愛語を使う

令和7年9月1日 『友輪』346号4ページ〈中略あり〉