[実践ポイント]「愛の心」をトッピングする

ピザやラーメン、アイスクリーム…、そのまま食べてもおいしいけれど、何か“トッピング”すると、さらにワクワク感が増しませんか? 何げない日常の一コマも、より快適に、より楽しく、より有意義にする秘訣(ひけつ)は、この“トッピング”次第。人生をらせん階段に例えたとき、トッピングを重ねて上へ上へと仕合せに向かうか、それとも下に降りてしまうか。一歩ずつ歩み進めたその先に、人生に残るものの差が大きく出てきます。“トッピング”は多種多様。楽しく実践しながら、らせん階段を上へ上へと進んでいきましょう。 

人に思いやりの声を掛けるのは、家族であっても気恥ずかしさがあるもの。でも、その壁を乗り越えて、勇気を出して表現したひと言は、人生を上げていくきっかけになるはずです。 

人との出会いをいいものにする、そのコツは、相手を思う心遣い、奉仕の心です。そこで登場するのが、「愛の心」のトッピング! 荷物を届けてくれた人に、「暑い中、お世話さま。体に気を付けて」。表情の暗い家族に、「何かあった? 話を聞くよ」。優しく寄り添ったり、挨拶や感謝を伝えるときに笑顔を添えたり…。たったこれだけで、疲れた心も、つらい心も、少しは楽に…ということもあるでしょう。叱られて落ち込む同僚に、「元気出して」「大丈夫」では足りなそうなら、「何かできることある?」「一緒に手伝おうか」。その優しさに、ほわっと和らぐはずです。いろいろな場面で人を思いやるうちに、自分の中に優しさがどんどん育まれていきます。 

誰でも、忙しいときに声を掛けられると、無愛想な言葉や態度になりやすいもの。しかし、「こんなときに話し掛けないで…」とぷりぷりした態度を取るか、返事はしても素っ気なく接するか、「ごめんね。後でも大丈夫?」と相手の気持ちを受け止めるか。この選択肢が、その後の人間関係や、自身の心にも反映していくものです。悪気はなかったとしても、相手に嫌な印象を与えたり、心を傷つけているとしたら、人生は大損。悪い芽は、小さいうちに摘んでおきましょう。らせん階段を下がったとしても、上へと切り替えるチャンスはいくらでもあります。 

心が通い合う小さな積み重ねが、良き因として、先祖からつながる「心の道」に残ります。家族や気心の知れている人には、ついトッピングなしで、雑になりがちになるのも要注意。「分かってくれているから大丈夫」そんな甘えを封印して、たくさんの「愛の心」をトッピングしていきましょう。 

「心の道」は
  先祖から子孫に 受け継がれる
          実体でつながる道
 その実体に 因の良・悪が生まれる

(令和6年8月1日 信者心の道勉強会『友輪』342号22ページ)