一年ぶりに家族で乾杯!

○静岡県・ISさん(60代女性)

1年前に脳出血で倒れた夫は、要介護4で、施設に入所中。「退院しても自宅介護は無理」と医師に言われたものの、家族で話し合い、2泊3日のお試し帰宅を希望したのです。しかし、前日になると、ちゃんと介抱できるか…、心が揺れ始めました。

そんな時、「一日一日、一回一回、思いを深め、出会いを大切にして、生きてゆくのである」という神示に触れて、ハッとしました。夫の命があることにも、支えてくれる双子の息子たちの存在にも、感謝の心がなかったという思いがよぎりました。
さらに、祈願していると、「夫は何食べたいかな?」「喉につかえないようにするには?」と、わくわく考える心が湧きました。そこから3人で、おむつ、食事、トイレ、夜間の動きまで話し合い、気持ちを新たにして、いよいよ当日です。

3人で迎えに行き、帰宅。夫は、息子のことが分からず、いとこと勘違いして「この家はおまえたちが建てたのか?」と言っています。あれほど施設では眠りがちだったのに、家では楽しそうに話しっぱなし。
家族みんなで耳を傾けているうちに、昔の調子がよみがえってきて、「ビール持ってこい!」。すかさず、息子に「ノンアルコールビールを買ってきて」と目で合図。「カンパーイ!」と息子が買ってきたビールを飲みながら、夫は「うまいなー! この苦みたまらんなー。半年待ったんだ」と大喜び。息子が、「パパ、一年だよ」とさりげなく言葉を掛けると、また笑顔。

やがて、家族のことを思い出した夫は、「俺はいい気持ちだけど、おまえたちは大変だな。ありがとう」とひと言。結婚して30年、初めて聞いた言葉でした。
お試し期間が終わり、夫はまた施設へ。家族で話し合いながら、一日一日今を生きていけば、前進できると実感しています。

神の教えでつかんだ仕合せのコツ。どうぞ、ご家族にも共有してください。皆さまでほっこりしつつ、見えたコツを家族で生かしましょう。

日常で見つけた“小さな仕合せ”を、ぜひお寄せください。

しあわせ通信
社会で光る人