神が導いてくださっている実感
(佐藤正規さん/50代男性/薬剤師)

人と接することが苦手だった私が、薬剤師として、毎日人と関わる仕事をしています。自分でも不思議です。

実は、学生時代は、あまり人と関わらない電子工学の道に進もうと思っていたものの、兄と姉が医療の仕事をしていたことから、薬学も気になっていました。そんな時、供丸姫先生にお会いすることがかなったのです。当時の私は、情けないことに朝夕の祈願すら怠っていましたが、ばれないだろうと軽く考えていました。供丸姫先生は、そんな私に「神を信じられるように頑張ってくださいね」「将来は薬剤師になるといいですよ」と、お言葉を下さったのです。申し訳なさで顔を真っ赤にしながらも、供丸姫先生のどこまでも深く、温かい御心に、胸がいっぱいになったのを今も覚えています。この時、私は二度と供丸姫先生を裏切らないと、固く誓ったのです。

「愛の心」は必ず伝わる

供丸姫先生のお言葉どおり、薬剤師の道に進んで30年余り。神の教えと祈願に支えられて歩んだ日々でした。教えの中で、私がずっと大事にしてきたのは、「愛の心」です。薬剤師は、医師と違って診断したり、治療法を伝えたりすることはなく、あくまでも薬のことを伝えるのが役目です。だからといって、「薬のことだけ」を考えるのではなく、目の前の患者さんが自分の親だったら? 身内だったら? そんな「愛の心」で触れ合えるようにと神に願い、日々の業務に当たっています。

病が良くなってほしい…という思いはもちろん、落ち込んだり、不安になったりしている患者さんの“心”を少しでも楽にしてさしあげたい…、その一心です。特に、幾つも疾患を抱えた高齢者の方などは、症状が出るたびに、薬の数も増えていきます。「大変でしたね」「よく頑張りましたね」「大丈夫だからね」のひと言から、患者さんも、少しずつ心を開いてくださるのを感じます。薬嫌いの方からも、「薬剤師さんのおかげで、きちんと服用できました」「こんなに元気になりました!」などと声を掛けていただくことが、何よりの喜びとやりがいです。

神示の持つ不思議な力

薬剤師人生の中で、忘れられない出来事があります。東日本大震災の時、私の住む東北では、ほぼ物資が入ってこない期間があり、私は薬剤の責任者として、薬品の振り分けと、在庫数の情報を提供する仕事をしていました。在庫が日に日に減っていく焦りと不安…。いつの間にか、そのいら立ちを周りにぶつけていたのです。頭では「いけない」と分かっていながらも、経験したことのない状況に心を収められず、どう立て直せばよいのか、全く見えませんでした。

そんなある日、妻が私のカバンに『心の正道』を入れておいてくれました。昼休みに、「今の私に必要なことをつかませてください」と神に願い、ランダムに開いたページにこのような神示がありました。「豊かな心で生きてまいろう。祈願重ねて、豊かな心は芽吹くと申す。心迷い、苦しむとき、皆の思いを神に語れよ。語るほどに、皆の心、丸く丸く、豊かな心で生きられる」渇ききった心に深く染み入る神示でした。神示に触れて、苦しい心を素直に祈願。その後の私は、周りから見ても別人だったのではないでしょうか。読むだけで、心のとらわれからすっと解放されて、前向きになれる。神示の有り難さを、この時ほど痛感したことはありませんでした。

神に頼って得られた数々の喜び

「人付き合いが苦手」と思っていましたが、神に頼り、自ら人に心を開いていけば、その先に掛け替えのない喜びがありました。今は、むしろ人との関わりが元気の源です。病院に勤務していると、さまざまな部署から一日50件ほどの電話がかかってきます。急を要するものもあり、気は抜けませんが、神に祈願できるおかげで、ゆとりをなくすことはありません。むしろ、私を頼ってくださる方への感謝とともに生きがいが込み上げてくるのです。

神が一人一人に与えてくださった、人に役立つ「運命」。高校生の時には、それが何か分かりませんでしたが、神が私の運命を生かせるようにと導いてくださったことを、今、確信しています。

※神示は『真実の光・神示 平成18年版』89ページ