岩崎里美職員

生きる力を引き出す家族の絆

夫婦の不和に悩んでいた60代の女性に、追い打ちをかけるように、がんが発覚。その時、ご主人から、涙ながらに「お前がいてくれないと困る。生きてほしい」と言われ、本心に触れたうれしさで、許せない思いが消えていったそうです。

頑張って治療に臨む気持ちが湧き、大きな手術を乗り越えたものの、「私がいない家はどうなっているだろう」「ちゃんと食事をしているだろうか」と、入院中も気掛かりは家族のことばかり。そんな母親の思いを察するように、見舞いに来た子供たちから、「僕たちは大人なんだから、心配しなくても大丈夫」「つらかったら、我慢しなくていいんだよ」「治療に専念して元気になって」と優しい言葉を掛けられ、張り詰めていた心が溶け、涙があふれました。いつの間にか、子供たちは頼もしく成長していたのです。母を気遣う子供たちの言葉が、何よりの心の栄養であり、効果のある治療になりました。

ご主人も親身に支えて、家族の応援の中で、女性は快方に向かい、退院できました。今は、体調を見ながら無理をせず、家族のために温かい食事を作れることを一番の仕合せと感じています。

心で生きる人間は 心ゆったり 明るくなるほど 体も健康 強くしっかり生活できる
 人 物との出会いを生かし 体験通して「生きる力」を吸収してゆく
 生命力──心身ともに安定し 調和するほど 生きる力も増してゆく

心で生きる人間は
  心ゆったり 明るくなるほど
    体も健康
      強くしっかり生活できる
 人 物との出会いを生かし
  体験通して
    「生きる力」を吸収してゆく
 生命力──心身ともに安定し
  調和するほど
    生きる力も増してゆく

『真実の光・神示 平成19年版』131ページ

時にけんかをしたり、傷つけ合ったり、家族の間には問題が生じることもあるもの。それでも、いざというときに、生きる力を引き出すものは、やっぱり夫婦の絆、親子の絆なのだと実感しました。遠慮せず、信頼し合ってこそ、家族の絆も深まります。そこに、心のエネルギーが驚くほど大きくなることを教えられました。