森 博史宮事

ささいな心遣いも社会を豊かにする力に

ある日の新聞に、このような投稿がありました。「電車の中でのこと。スーツ姿の青年が、マスクをしてコンコンとせきをしております。その青年の所に年配の女性が近寄り、『よろしければこれどうですか。楽になりますよ』とあめを渡して、去っていかれました」という内容でした。記事を見て、この神示が頭に浮かびました。

命の誕生とともに 肉体に宿りし魂は 「運命」となって 「人生」を導いてゆく力となる
 世に役立つ力の大きさを知って 「人生」歩むほど
    人は奉仕心を育み 環境を浄化せんと心を遣う

命の誕生とともに 肉体に宿りし魂は
  「運命」となって
    「人生」を導いてゆく力となる
 世に役立つ力の大きさを知って
  「人生」歩むほど
    人は奉仕心を育み
      環境を浄化せんと心を遣う

『真実の光・神示 平成23年版』125ページ

今の世の中は、人間関係の希薄化が進み、権利の主張ばかりが叫ばれます。新聞記事の冒頭を読んで、この女性が青年に対し、「電車から降りるように苦情を言いに行った」と思った人もいるのではないでしょうか。

事実は全く逆でした。たった1粒のあめであっても、そこに込められた温かい気持ち、人を思う心を感じ取れたなら、この青年にとって、生涯忘れられないあめになったことでしょう。そして、自分も心遣いのできる人間になりたいと思ったかもしれません。

神示にあるように、自分が持っている世に役立つ力の大きさを知って人生を歩めば、ささいな行動や心遣いでさえも、周りの環境を良くしていくことが分かります。自分には大きな力があることを認識し、多くの人に良い影響を与えられる心の豊かな人間になりたいと、強く思いました。