[実践ポイント]「ゼロ呼吸」に要注意

相手の言動についカッとなって、口から飛び出す感情的な言葉。そんな「ゼロ呼吸」から出た言葉は、たったひと言であっても、一生相手の心に残る傷になることも…。何より、自分の品性を下げていきます。それを回避するべく、意識したいのが「一呼吸」です。

深呼吸する、その場を離れる…といった「行動」も、一呼吸置くために大切ですが、一番意識したいのが、相手の思いを「分かろうとする心」を持つことです。

言い返したい、反論したいと思ったその時にこそ、「そもそもなぜ、相手がそういう言動を取ったのか」、思いを巡らせるクセをつけていきましょう。といっても、無理に同意したり、発言を我慢したりする必要はありません。

「一呼吸置く」とは、相手の意見を「そしゃくする」こと。そう考えると、一呼吸の時間は「その人を理解するための時間」とも言えます。ほんの数秒かもしれないし、時には数時間必要なときもあるかもしれません。でも、その「分かろうとする心」があれば、必ず調和に向かっていけます。心が落ち着いてから、直接本人に聞いてみることも大切です。

自分の思いを伝えるにも、「聞いてほしいことがあって…」と、ひと言添えて話し始めるなど、相手が受け止めやすくする配慮ができるでしょう。結果的に、自分が伝えたいことも誤解なく相手に届きます。一呼吸置くことは、決して遠回りではなく、自分を分かってもらう最短ルートでもあるのです。

一呼吸の回数が増えるほど、「ゼロ呼吸」の回数は減っていきます。そのうち、一呼吸の回数も減って、どんな相手でも、どんな場面でも穏やかに、冷静に、温かく関われる人になっていけます。それこそが、9月の信者心の道勉強会のテーマでもある「得徳」。すなわち、高い品性、存在感のある人柄を身に付けた人の姿です。

 

「喜びの声」からも、実践のヒントをつかんでください。